送付先リストから考える、ブックDMで送るべき本のコンテンツ

ブックDMで送るべき本のコンテンツ

以前の記事で、ブックDMがどんなものであるのか、そしてブックDMがなぜ新規開拓に優れているのかについて紹介しました。

参考:BtoBの新規開拓を効率的に実現できるブックDMとは?

今回の記事では、実際にブックDMに取り組むとした場合にどんな本を作って送ればよいのかについて解説していきます。

記事の目次

    誰に送るかから考えよう

    ブックDMは経営者に届きやすく、また本を読んでもらうことができれば顧客の興味関心をより強くすることができるというメリットがあります。

    でも、どんな本でも送ればよいかというとそういうわけではありません。

    経営者が読みたいと思ってもらえるようなコンテンツが掲載されていることはもちろん、あなたの会社の商品やサービスの購入につなげていけるような本でなければなりません

    そして、それを実現するためには誰に送るのかをメインに考えて本の企画を考えるのが最も効果的です。

    この場合の「誰」というのはマーケティングでいうペルソナに当たりますが、ブックDMでの新規開拓を考えた場合にはその人がどういう考え方をしているかをより深く考えることで、ブックDMの効果をアップさせることができます。

    少しずつ例を挙げてみていきましょう。

    ✅ 既存顧客の場合

    まずは、既存顧客にブックDMを送る場合について考えていきます。

    新規開拓での利用をおすすめすると言っておきながらなぜ既存顧客に送付する必要があるのかというツッコミが入りそうですが、過去にあなたの会社の商品やサービスを購入してくれた人にリピートして利用してもらったり、アップセル(既存顧客にさらに販売することで客単価を向上させる施策のこと)ができれば、売上アップを効率的に実現できます。

    また、既存顧客であればすでに住所や経営者の名前などの情報があるので、ブックDM施策が比較的取り組みやすいと言えます。

    既存顧客にブックDM施策を実施することを想定した場合には、すでにあなたの会社を知ってくれているので、それに加えてファン化が実現できるような本が理想的です。

    会社のサービスの強みをアピールするのはもちろんですが、経営者の経歴や会社の仕事への取り組みなどのコンテンツを記載するのもよいでしょう。

    ✅ 失注客の場合

    失注客リストにブックDM施策を実施するという手法も、非常に有効です。

    失注客があまりいないという段階で実施しても効果が薄いように感じるかもしれませんが、失注客に失注理由をヒアリングするとサービスの弱点や強化すべきポイントが見えてきます

    例えば失注理由には以下のようなものが挙げられます。

    ・値段が高い

    値段が高いといわれた場合には、商品やサービスを利用した後の価値についてを理解してもらえていない可能性があります。

    本のコンテンツについては、自社の説明よりも、商品やサービスを使うメリットが伝わるようなコンテンツが必要となるでしょう。

    ・タイミングじゃない

    必要性を感じてもらえないと商品やサービスを利用する優先順位が低くなってしまいます。

    本のコンテンツとしては、顧客のニーズを引き出して明確化するようなコンテンツが必要となります。

    サービスを利用しないと将来的にはどんなマイナスが生まれてしまうのか、根本解決のためにはどのような手を打つべきなのかといったコンテンツが大切です。

    ・決裁者がノーと言う

    決裁者がノーと言う場合には、決裁者にとってのメリットを強く伝える必要があります。

    現場の社員が意識するのは利便性かもしれませんが、経営者が意識するのは費用対効果であったりします。

    商談に応じてくれた担当社員に納得してもらえても、決裁者が納得してくれなければ結局商品やサービスは買ってもらえません。

    この場合、当然ですが本のコンテンツは決裁者にメリットを感じてもらえるようなものが必要となるでしょう。

    以上のように、失注理由を見直すと、本のコンテンツを決めやすくなります。

    また、失注客に読んでもらえることを前提とした本は、営業時に使うことで成約率をアップさせることにもつながっていくので、ブックDM施策の実施以外でも有用性が高いと言えるでしょう。

    ✅ 新規で開拓する場合

    最後に全くの新規顧客にブックDMを送る場合について考えてみましょう。

    自社でハウスリスト(展示会やウェブマーケティングを駆使して企業自身で集めた見込み顧客等のリスト)を持っていれば、まずはそのハウスリストへのアプローチが正攻法と言えます。

    というのも、ハウスリストは何らかの興味を持ってもらっている見込み顧客の可能性が高く、成約しやすいところから成約してもらうのが最も効率的だからです。

    ただ、ハウスリストがそこまで充実していない企業も多いと思います。

    件数が少なかったり、件数こそあるものの何度もアプローチし続けていて、なかなかそれ以上の売上をハウスリストから得るのは難しいと考えている場合もあるでしょう。

    そんな時に活用したいのが、新規リストへのブックDMの実施です。

    新規リストは例えば展示会への出展者リストや、採用活動を実施している企業リスト、プレスリリースを発信している企業リストといったリストを活用したり、特定の業種や業界のリストを用意するのも有効的でしょう。

    リストを用意したら、そのリストを相手にした本のコンテンツを考えます。

    どんな情報が求められているでしょうか?

    どんな情報を与えられれば、あなたの会社の商品やサービスの必要性を感じてもらえるでしょうか?

    せっかくリストを用意することでターゲットを絞ることができてるので、そのターゲットが興味を持ってくれるようなコンテンツにすることが大切です。

    特に業界を絞ることができれば、かなり訴求力の高いコンテンツを用意することができるはずです。

    あなたがECサイトのコンサルティングを経営した場合には、ECサイトを運営している企業のリストを用意する必要がありますが、その中でもさらに食品に絞ってみるといった工夫もよいでしょう。

    「食品ECで売上を20%上げるための秘策」のような本にして、事例をもとに売上をアップさせるための秘訣を紹介する本をブックDMで送付すると、何社かが興味を持ってくれるイメージができるのではないでしょうか。

    新規開拓で、かなり絞り込んだリストを想定するのは勇気のいることですが、逆にかなり絞り込んだリストを想定することによって訴求力の高い本を作ることができると考えて実施していくことが成功の秘訣です。

    ブックDMで新規開拓を

    ブックDMは、ただ本を作って送るという手法のように思われます。

    確かに一言で言ってしまえばその通りですが、その言葉のままに施策を実行してもきっと良い結果を得られないでしょう。

    大切なのは、どんな相手に送るのかという「リストの質」と何を伝えるのかという「本のコンテンツ」の2つです。

    また、効果をさらに高くするためにセミナーやテレアポを組み合わせることも有効となりやすいでしょう。

    新規開拓をブックDMでやってみるのも面白いかも、と思っていただけたら一度ご相談いただけたら幸いです。

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    梶田洋平

    出版社ラーニングス株式会社 代表取締役

    慶応義塾大学卒業後、証券会社に入社し法人・リテールの営業活動に尽力。退社後、2017年7月にラーニングス株式会社を設立。はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象とした事業を展開する。これまで自身が著者として出版した本は16冊、読んできたビジネス書は3,000冊以上。

    https://www.learnings.co.jp/
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