企業出版プロジェクトの製作段階で意識すること

企業出版プロジェクトの製作段階で意識すること

企業出版に限らず、どんなプロジェクトでも、うまくいくこともあればそうでないこともあります。

例えばプロジェクトの進行中にメンバー間で意見の衝突が起こったり、トラブルが発生したりして進行自体がうまくいかず、失敗に終わってしまうことも…。

企業出版においては、出版後の活用と改善次第で成果が変わってくることもありますが、事業成長のための重要なプロジェクトが失敗しないために、製作段階からいくつかのポイントを意識して取り組むと良いでしょう。

今回は、企業出版プロジェクトの進行過程における注意点や大切な考え方についてお話しします。

ぜひご覧ください!

記事の目次

    本づくりの製作段階では5つのポイントを意識しよう

    企業出版プロジェクトの進行過程には、失敗につながる落とし穴がたくさんあります。

    円滑にプロジェクトを進行していくためにも、これから紹介する5つのポイントを意識して取り組みましょう。

    1.締め切りを設ける

    企業出版プロジェクトは「時間はかかっても構わない」と考えてスタートすると、結局いつまでも本が完成せず、途中で心が折れそうになってしまうリスクがあります。

    どんなプロジェクトでも締め切りがあることによって、完成度は上がりやすくなるものです。

    企業出版は趣味で取り組むものではなく、あくまでもビジネスにおける投資の位置づけで取り組むことが大切であり、そのためには締め切りが欠かせません。

    最終的な出版日をあらかじめ設定するのはもちろんですが、ヒアリング取材はいつまでに行うのか、校正作業はいつまでに行うのかといったマイルストーンもしっかりと定めてプロジェクトを進めていきましょう。

    2.役割分担と手順をしっかりと決める

    企業出版プロジェクトは経営者が中心となって取り組むことをおすすめしていますが、社員もプロジェクトメンバーに加わることは多いものです。

    特に、事例の掲載にあたっては現場社員へのヒアリング取材が必要となることが少なくありません。

    でも、役割分担をしっかりと決めておかないと、進行が遠回りになってしまうリスクがあります。

    誰がどの部分のどの作業を担当するのかについては、あらかじめ決めて守らなければなりません。

    また、最初から完璧を求めすぎると、プロジェクトがなかなか進まなくなってしまいます。

    よくある話なのですが、ライターから第1章の原稿が上がってきた段階で細かく修正をして、ヒアリング取材を再度行って第1章の完成を目指し、その後第2章に移ってまた同じことを繰り返すというやり方で作業をしていくとどうなるでしょう。

    プロジェクトが途中で息切れしてしまったり、第3章くらいまで行った後にまた第1章が気になり始めてしまったりと、なかなか進まなくなってしまいます。

    言葉は悪いですが、多少気になるくらいであれば目をつぶって、まずは第2章、第3章と先へ先へとプロジェクトを進めていき、全体ができてから細部を少しずつ直していったほうが、効率的で良いものができやすいのです。

    最初から完璧主義になるのではなく、まずは全体像をつくり上げてそこから少しずつ改善して仕上げていきましょう。

    3.ツールを利用する

    複数の人が絡む企業出版プロジェクトは、メンバーの意思疎通が円滑であればあるほど、スムーズに進んでいきます

    そこで利用したいのが、チャットワークやメッセンジャーなどのコミュニケーションツールとグーグルドライブなどのファイル共有のツールです。

    コミュニケーションツールを利用することで、見解の相違を減らすことができ、仮に意見が異なった際にはその時点で解決しながらプロジェクトを進めていくことが可能になります。

    また、稀に起こるのが、現在誰が作業をしているのかがわからなくなったり、直したはずの修正箇所が直っていないといった事態です。

    これは、複数人が同じ原稿を確認して修正するときに起こってしまうのですが、最新の原稿で上書き保存をしていくうちに、現在の原稿が、2稿なのか3稿なのかわからなくなってしまうのです。

    これを防ぐには、グーグルドライブなどを利用して同じ原稿に修正を加えていく方法が有効です。

    修正がリアルタイムで反映されますし、常に最新の原稿がそこにあるという状態を保てるためです。

    せっかく修正したのにそれが直っていないと、作業が無駄になったという虚無感で大きなストレスとなります。

    ツールを利用すればこうした事態を防ぎやすくなるので、是非活用していきましょう。

    4.プロジェクト以外のメンバーの参加

    原稿は、多くの人に読んでもらうことで完成度が上がっていくものですが、一方でプロジェクトメンバー以外の人の考えを取り入れすぎることにもリスクは伴います。

    特に、原稿が完成する前にプロジェクト関係者以外の人に感想をもらうと影響を受けやすく、いろいろな人の意見を取り入れているうちに、いつの間にか何を目的として企業出版プロジェクトに取り組んでいたのかわからなくなってしまうといったことも考えられます。

    プロジェクトメンバー以外にもたくさんの人に読んでもらうことで、誤字脱字を減らせるといったメリットもあるのでおすすめはしますが、改善すべき点や感想をもらった際には本当に直したほうがいいところのみ修正することを心がけましょう。

    5.迷ったら原点に立ち返る

    よりよい方向に向かっていくためにメンバーで意見を交わし合うことは大切で、時には最初に立てた計画を改善していくこともあるでしょう。

    ただ、細かく計画を変更していると、本当に改善されているかどうかについて迷いが出てくることもあります。

    また、「ものづくり」が好きな人がプロジェクトのメンバーにいると、イラストを入れたいといった要望や、デザインについての要望がどんどんと出てきてしまい、目的がいつの間にか作品づくりに変わってしまうことも起こり得ます。

    そんな際には、原点に立ち返りましょう。

    実は最初に考えたターゲットや目的、出版後の使い方が正しいことが多く、途中での進路変更は少ないほうが、プロジェクトは成功しやすいのです。

    迷ったら原点に立ち返ることで、途中でのブレを減らしていくことができると覚えておいてください。

    まとめ

    今回は、企業出版プロジェクトの進行過程における注意点や大切な考え方について5つご紹介しました。

    特に最後の「迷ったら原点に立ち返る」ことはとても大切です。

    そのためにも、企業出版プロジェクトを始める前の最初の段階で入念に計画を立てておくことをおすすめします。

    参照記事:企業出版する前に考えておくべきこと6選

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    梶田洋平

    出版社ラーニングス株式会社 代表取締役

    慶応義塾大学卒業後、証券会社に入社し法人・リテールの営業活動に尽力。退社後、2017年7月にラーニングス株式会社を設立。はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象とした事業を展開する。これまで自身が著者として出版した本は16冊、読んできたビジネス書は3,000冊以上。

    https://www.learnings.co.jp/
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